国道前に整然と並ぶ街路樹と、其の左右にまばらに建つ工場や倉庫の隙間の空は、すっかりと秋らしく色めいて、朱色を起点としたグラデーションを創造する。
最近は、夕方以降は随分と肌寒く、工場で淡々とアイドリングを続けるSOHCの温もりが、やっと心地よく感じれる日が続く。
心なしか、弊社の工場の近辺に佇む自動車達も、心なしか秋っぽく、中々絵になっている気がする。
そんな穏やかな情景とは裏腹に、社内各所では、色々な構造改革が断行され続け、痛みを伴うそれらの出来事も、自身の不安とは裏腹に・・・中々頼もしく感じられる。
そんな秋の夜長、豪州滞在の折お世話になったB氏へ下手な手紙を綴っている。紙っ切れの向こうに想像できる・・・直接対峙しない人へ書き綴るその文章には、メールと違った時間の経過が妙にワクワクさせられ、ついつい没頭してしまう。
穏やかなのか否か・・・正解の存在しない世界を実感する・・・・秋の夜長の過ごし方である。