平日の道すがら来るものなのか、霜月と言う師走前の間抜けの時節柄なのか、将又、、、秋らしさが早足で走り去った為か、すれ違う道すがらは、数えるのも退屈なほど閑散として居る。
着いた先の宿も、他の泊まり客にすれ違うこともなく、徹底した寒村の地さながらの風情に、慌ただしく終わりかける一年がもうすぐ終わることを否応無しに実感させられてしまう。
圧倒するほどの楓の紅葉や、今から色付き始めるのであろう其れ等以外の木立達も、ガラス戸に遮られた静寂さながらの凜とした「らしさ」の中で秋を感じさせられたのは、偶発的な事でもないだろう。
暫し身を委ねる静と動の時間で、、、