すれ違う時間も冬のせいか、足取りが随分とスローペースである。
訪れるお客様との別れ際に、目の前の国道脇に立ち、何時までも続く事のないテールランプの過ぎ去る様を、恐らく無意識で追いかける。
振り返り様に、走り去る大型のトラックが放り出す疾風は、瞬間的に、次の時間の行動を意識させる。
冬のせいなのか、防寒対策のせいか、足取りもゆっくりと、久しく時計の針に忠実に行動している。工場を占有する一時帰省の我が子達も、そんな自身を気遣うかの様に多くを求めず・・・・なんとも贅沢で、なんとも・・・・である。
時計の針を支配する瞬間と、時計の針に同調する瞬間と、時計の針に遅れを取る瞬間と・・・・なんとも明確な答えの出ない今日この頃である。
当てのない旅の途中の・・・・そんな旅人の気分である。